電車の中で

電車の中でのこと。私が座っていると私の隣にサラリーマンふうのおじさんが座ってきた。そこそこ見かけはダンディな風貌なのだけど、とにかく落ち着きがない、髪をいじったりなでつけたりしているかと思うと、襟元を直したり、足を組み替えたり、鞄の中をごそごそしたり、5秒として手足がじっとしていない。6駅間、ずっと何かしている。座り込んでからずっとだ。これからなにか大事な商談でもあって臨戦態勢で緊張でもしているのかな、と好意的に考えても、たまたまとはいえこういう人に腕が当たるくらい近くにいられては隣の私も落ち着かない。考え事に集中できない。良いお歳の人がこんなにもそわそわ落ち着きがないのはよほどのことがないとね、と推し量りながらも、正直かなりみっともないものだと思う。他人のふり見て我がふり直せ。自分はせめて緊張して心のなかではパニクっていても、子どもじゃあるまいし、知らない人に不快に思わないくらいはすましていられる度量を持っていたいと思う。
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